世界らん展2026【フラワーデザイン部門最優秀賞】

世界らん展2026

【フラワーデザイン部門 アレンジメント 最優秀賞】2年連続受賞

 

今回ご紹介するのは
ハボタンのフラワーデザイナー 小松北斗さんです。

 

小松北斗さん

ハボタンフラワーは、かねてより「世界らん展」とご縁をいただいてきました。オーナーの平井は、過去に本コンテストの審査員を務めた経験もあります。そのようなご縁の中、小松さんは「世界らん展2025」にて初めてコンテストへエントリーしました。フラワーデザイン部門・アレンジメントカテゴリーにおいて「楽園(Paradise)」というタイトルで出品。見事、最優秀賞を受賞しました。

そして今回、「世界らん展2026」においても同部門で最優秀賞を受賞。
2年連続での快挙となりました。

本コンテストは、蘭を主たる素材としてデザインされた作品を対象に、「ウエディングブーケ」「アレンジメント」の2カテゴリーで一般公募されます。審査は、テクニック、オリジナリティ、カラーハーモニー、完成度の4つの観点から行われます。デッサン画や作品紹介による一次審査を通過した作品のみが会場展示へ進み、その中から最も優れた作品に最優秀賞が授与されます。

蘭という繊細かつ気品ある花材を主軸に、独自の世界観を構築する本部門。その頂点に、2年連続で選ばれたことは、ハボタンフラワーにとって大きな誇りです。日々お客様からお預かりする「想い」や「ストーリー」が、こうした舞台での表現へとつながっています。これからも、作品づくりと真摯に向き合い続けてまいります。

▼世界らん展 コンテスト詳細
https://www.event-td.com/orchid/contest/

▼読売新聞オンライン 掲載記事
https://www.yomiuri.co.jp/national/20260204-GYT1T00603/

 

 

今回の作品のコンセプトを教えてください

今回の作品タイトルは「朽ちても、花は息づく」です。

昨年は「楽園」というタイトルで制作しました。今回は、その“続き”の物語として構想しました。
かつての楽園が、時を経て少しずつ朽ちていく——。しかし、その中でもなお植物は静かに息づき、力強く存在している。そんな情景を表現したいと考えました。

土台にはセメントを用い、あえて汚しや風化した質感を加えています。朽ちていく世界観をつくる一方で、そこから立ち上がる植物の生命力を対比させました。インスピレーションについては、特別な瞬間があるというよりも、日頃からさまざまなものを意識して見て、感じることを大切にしています。そうした日常の積み重ねが、作品の発想につながっています。

胡蝶蘭は、南国の植物というイメージが強い花材です。南国の自然は、圧倒的な生命力に満ちています。今回はその力強さを損なうことなく、植物本来の特性を活かした表現を目指しました。デザイン性を追求するというよりも、今回は何よりも「生命力」を感じる作品をつくりたいという思いがありました。そのため、切り花ではなく鉢物を使用し、花だけでなく、葉、根、土、苔など、植物を取り巻く要素すべてを作品の一部として構成しています。多様な種類を取り入れることで、よりリアルな生命の営みを表現しました。切り花だけでは、どこか“作られた美しさ”が前面に出てしまうと感じています。今回は、整えられた美しさではなく、朽ちゆく中にこそ宿る生命の強さを伝えたいと考えました。

受賞を最初に知ったときの心境は?

受賞の知らせは、電話で届きました。思わず「え、本当ですか?」と確認してしまったほどです。率直に、とても嬉しかったです。

今回は、最初から“1位だけ”を目指して制作しました。前回最優秀賞をいただいた以上、ひとつでも順位を落とすのは悔しいな、、という思いもあり。ただ、正直なところ、簡単ではないとも感じていました。作品の空気感もこれまでとは異なりますし、これまで連覇した人がいないという事実もありました。それでも、自分がやりたいことはきちんとやり切ることができましたし、その上で結果がついてきたことは、本当に良かったと感じています。

 

 

2027に向けて

来年の作品もこの「ストーリー」を続けるのか、それともまったく新しい表現に向かうのか。今のところ、はっきりとは決めていません。実は、今回で一区切りにしようと考えていた時期もありました。もう終わりにしよう、と一度は思っていたんです。
けれど、すでにこの先のストーリーの構想もあり、もう少し先までやってみようかな、、という気持ちも生まれています。
今決めたとしても、また変わるかもしれませんが、作品は、そのときの自分の感覚とともに自然に形を変えていくものだと思っています。そのとき自分がいちばん向き合える形を選びたいと考えています。

生産者の想いを、作品へつなぐ

また、植物を育てている生産者さんにも、それぞれの想いがあると感じています。「こんなふうに咲いてほしい」 「こういう場面で使ってもらえたら嬉しい」 きっと、そうした願いを込めて育てられているはずです。だからこそ、生産者さんがどのような想いでその花を送り出しているのかを知りたいと思っています。もし「こう使ってほしい」という意図があるのであれば、それを受け取り、作品の中でできる限り再現してみたい。作り手だけで完結するのではなく、生産者さんの想いまでつなぐことができたら、表現としてとても面白いものになると感じています。

ただし、これはあくまで“作品”に対しての考え方です。商品として制作する場合は、また視点が大きく変わります。用途や価格、流通といった現実的な要素も踏まえながら、お客様にとっての価値を第一に考える必要があります。作品では純粋に表現と向き合い、 商品では実用性や満足度を大切にする。その切り替えもまた、自身の中で意識している部分です。

 

 

ハボタンのお客様へ向けて

オンラインでのご注文は、お顔の見えないやり取りとなります。そのため、注文フォームの内容だけでは、贈り手さまの背景や想いを十分に汲み取ることが難しいと感じることがあります。

「花を贈る」という行為には、必ずその方なりの『想い』があると私たちは思っています。お相手との関係性や贈る目的、好きな色や雰囲気、ボリューム感など、できるだけ具体的に教えていただけましたら、その情景を思い浮かべながら制作することができます。

見た目のボリューム感を大切にされているのか、贈られる時間帯を重視されているのか、こだわりたいお花の種類があるのか。細かな品種名のご指定ももちろん承っておりますが、その場合は仕入れの都合上、少しお時間をいただいてしまう可能性がございます。

ただ、そのご希望の中で「何をいちばん大切にされているのか」を教えていただけましたら、私たちも優先順位を共有しながら、ご要望に合わせて動くことができます。また、「今回はこの花は使わないでほしい」「この色は避けてほしい」といったご要望も、どうぞ遠慮なくお知らせください。

普段どのようなお付き合いをされているのか。
どのようなシーンで使われるのか。
少し変わった雰囲気にしたい理由や、込めたいメッセージ。
そうした背景にあるストーリーを教えていただけますと嬉しいです。

ハボタンフラワーのスタッフは、そういったストーリーを感じながら、受け取る方を想って花をお創りすることが好きな人が多いです。だからこそ、できる限りその想いを共有していただけましたら幸いです。

ご注文からお届けまでの短いお付き合いではありますが、そのご縁を大切にし、ほんの少し踏み込んだ関係を築けたら、、そんな風に思っています。ぜひ備考欄に、あなたの『想い』をお書きください。

また、お客様からいただいたストーリーは、今回のようなコンテスト作品など、私たちの新たな表現にも活かしています。

そして、2回目、3回目とご縁がつながった際には、ぜひ「おまかせ」もお楽しみください。
時には少し挑戦的なデザインをご提案することもあるかもしれませんが、それも含めて楽しんでいただけましたら嬉しいです。